人材確保へ改善
　帝国データバンク静岡支店の調査によると、2016年10月から最低賃金が改定されるのを受け、県内企業の３５％が給与体系の見直しを「した、または検討している」と回答した。人手不足が強まる中、給与水準の改善で人材確保を目指す動きが広がっている。
　9月中旬から下旬にかけて、静岡県内企業571社を対象に調査した。回答率は５２％。
　この回答を業種別でみると、金融と農林水産で５０％に上り、サービスや小売、運輸・倉庫なども４０％を超えた。「地域により最低賃金を下回っている非正社員の時給を改定した」（製造）や、「人手の確保が難しくなっているため」（運輸・倉庫）などとする声があった。
　最低賃金の引き上げによる消費回復への効果については、５７％が「ない」と回答。「ある」は９％にとどまった。